先生が理想とする住環境 診断結果【Ⅱ:開業前自己分析とマクロ立地選定7/8】

では、今度は、面倒ですが、今チェックしていただいた項目の右に、アルファベットと数字が書かれていることともいます。

これを、次のページの表に、例えば、①の項目で補綴(デンチャー)を選択した方は、A3 B3 C1 E2と書かれているとおもうのですが、この表に、A の項目に3、B の項目に3、Cの項目に1、E の項目には2と記入してください。

つぎに、例えば、その下の補綴(クラウン・ブリッジ)を選択した先生はA の項目に2、B の項目に3、C の項目に2、E の項目に1と記入してください。

これを、①から⑨までの質問についてすべて行い、最後に、A からJ の数字の合計を一番下の欄に足し算して記入してください。

今の解説でよくわからなかった方は、挙手していただければスタッフが参りますので、ご遠慮なく挙手願います。

(作業に5分)

さて、ご記入いただけましたか?まだの方はいらっしゃいませんでしょうか?

では、A~C の項目の合計を見てください。このA~C の項目の合計で、Aの数字が一番大きな数になったかたはいらっしゃいますでしょうか?手を挙げてみてください。

A の数字が一番大きかった先生は、開業するなら田舎がお勧めのタイプの先生方です。例えば、訪問歯科ですが、これは実は田舎ではかなりニーズがあります。

都会でもニーズはもちろんあるでしょうが、田舎はさらに交通が不便で、介護タクシーなどの制度も整っていないことなどから、訪問歯科や口腔ケアのニーズは都市部以上にあると言われています。

これらの診療科目を多く選択した先生方はA の数字がたかかったのではないでしょうか。

また、地方では高齢化が進んでいるため、欠損補綴など、高齢者の患者が多い診療項目を多く選択した場合もA の数字が高くなるようになっています。

あるいは、ライフスタイルや診療スタイルの項目で、比較的のんびりした選択肢を選んだ場合も、Aの数字が高くなるようになっています。

実際、田舎に行けば、今でも土日休診の医院が多く、受け付けも午後6時か7時くらいまでと言った医院はたくさんあります。

次にB の数字の高かった先生はどれくらいいらっしゃいますでしょうか?(挙手)

この先生方は、郊外の住宅地や、郊外のスーパーマーケットの店舗内、あるいはコンビニ跡地などでの開業が最適かと思われます。

そして、最後にC の数字の高かったかた先生方は挙手願います。

先生方は、都会のオフィス街や、関西でいうならば梅田、難波、神戸なら三宮、京都なら四条など都心での開業に適している他、駅間など、交通アクセスの良いところがお勧めです。

これはあくまでも目安ですが、この3つの数字のなかで、明らかに低かった数字があったとすれば、例えばそれがA であれば、その先生は田舎でだけは開業しないほうが良い気がします。

さて、次にD の数字が5以上であった先生は挙手願います。

この数字が5以上あった先生方は、開業立地を選ぶ際に、その場所の人口分布に気をつけてください。

40歳未満の人口が極端に少ない地域、例えば、前回御話したようなオールドニュータウンでは、住民が高齢化しており、子供は都市部に出ていく傾向が顕著で、若い夫婦も少ないとなれば当然子供の数も少なくなるので、40歳未満の人口が少ない傾向があります。

このような地域で開業してしまうと、先生の患者層が少なく、ニーズが少ない地域である可能性が高いと考えられます。ですから、逆に、40歳未満の人口の多い、比較的新しい住宅街や、交通の便のよい駅前、商店街などの立地が良いと思われます。

また、D の数字が3、または4であった先生も、40歳未満の人口については多少多い方が良いと考えられますので、開業立地を選ぶ際の参考にしてください。

さて次にE の数字です。この数字が5以上であった先生はどなたでしょう?

私も、自分自身がこのシートを記入したところ、E の数字は大きかったのですが、この数字が大きい先生方は、この前私が御話したように、高齢化している地域を狙っていくべきです。

ですから、オールドニュータウンで地域が高齢化しているとなれば、活気がないと考えず、チャンスであると考えるべきです。

また、同様にこの数字が3または4であった先生方、かなりおられるのではないでしょうか?(挙手)

この先生方も、開業時には、人口の分布に気をつけて、高齢者が適度に居住している地域を選択するようにしてください。

また、高齢者の場合は、医院への距離も大きな問題になります。

若い患者さんは少々距離があっても遠方から評判や口コミで来られることはよくあることですが、高齢の患者さんでは、どうしても医院への距離も一つ大きなポイントになりますので、E の数字の高かった先生方はその点の配慮も必要です。

また、院内のバリアフリー化などにも注意して内装を考える必要があるかと思います。

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