先生が理想とする住環境 診断結果2【Ⅱ:開業前自己分析とマクロ立地選定8/8】

さて、次に、F の数字からG の数字を引いて下さい。この数字が5以上の先生はいらっしゃいますでしょうか。

挙手の必要はありませんが、この数字が5以上であった場合は、開業時の資金調達が大変かと思います。

おそらくこの数字が高かった先生は診療に熱心なあまり、自身の診療所の内装や院内の設備などに妥協することができずに、高額開業に陥り、資金調達の目途が立ったとしても、その返済が大変になる可能性がありますから、

くれぐれも無理な開業をすることなく、初期投資は可能な限り少なく、あるいは少々の妥協も必要かもしれません。

この数字は低ければ低いほど開業時の借り入れが少なく、健全で財政的にはストレスの少ない開業ができる可能性があります。

もういちど言いますが、この数字が5以上になってしまった先生は、開業時の資金調達や、差し出がましいかもしれませんが、贅沢なライフスタイルについての検討も必要になるかもしれませんので、その点少し留意しておいてください。

さて、H の数字が5以上の先生は挙手願います。

この先生方は、間違ってもスーパー玉出や動物園前、新今宮駅周辺での開業は大変だと思います。

あと、これは実話なんですが、私は以前尼崎の尼崎競艇横のテナントを真剣に検討していた時期がありましたが、これらの地域も不適当と思われます。

このH の数字が5以上だった先生は、所得層の高い住民が多く居住している地域を選んでいきましょう。

実際、歯科医院は立地産業と言われるように、どうしても遠くからは患者は集まりにくいものです。

おまけに、芦屋マダムは三ノ宮駅前までは足を延ばしていただけても、なかなか競艇の近くには近寄りにくいものですから、何度も言いますが、H の数字が5以上の先生は、開業する際、地域の住民の住宅や、ガレージに停まっている自動車の車種なんかにも抜け目なく目を光らせておいてください。

この数字が3、または4の先生も、多少は気にかけた方がよいと思います。

さて、I の数字が5以上の先生がたはおられますか?

この先生方は、開院と同時に、あるいは開院まえから、必ずクリニックのホームページを準備してください。

I の数字が高かった先生方は、患者がホームページで医院の比較や自費治療価格の比較等を行った上で来院するような科目をドメインに選んでおられることと思います。

(本日は、It 関係の会社で、株式会社AZ の社長である藤堂社長を講師に御招きし、医院のホームページの作り方や現状についてお話いただきますので、この数字が高かった先生はぜひ、藤堂社長のセミナーを受講してください。)

ホームページ関連のお話は藤堂社長に譲り、次にJ の項目の高かった先生、特にこの項目が5以上であった先生は、どうぞ手を挙げてください。

なるほど、挙手いただいた 先生方のタイプを見れば納得です。

この先生方は、過労死しないようにくれぐれも気をつけてください。この項目は、肉体的にあハードな選択肢が重なることで数字が高くなるようになっています。

この数字の高かった先生方は、今一度、開業動機をよく検討して、肉体的にハードでも、モチベーションが低下しないか、もう一度ご自身に問いかけてみてください。

ちなみに、私のこのJ の値は1でした。

さて、ここまで自己分析を致しましたが、改めて、ご自身の目指す医院の形が少しずつ見えてきましたでしょうか?

本日は自己分析に基づいた、マクロな視点での開業立地選定についてもお話をいたしました。

このマクロな視点での開業立地を踏まえた上で、では具体的に、ミクロな視点での開業立地については次回、最終回にお話することにいたします。

その際、具体的に2つの医院の例を挙げてお話しようとおもうのですが、その前に、その一つについて、少しだけお話しますと、つい先日の10月1日に、大阪市内で開業された先生がおられまして、

立地選びには私は全く今回関与してはおりませんでしたが、その後の開業までのお手伝い、例えば院内のパンフレットや問診票、診察券の作製、内覧会の準備等をお手伝いさせていただいたのですが、なんと開院初日の患者数は20名でした。

これは私の予想を大きく上回っていたのですが、さっそくその先生にお願いして、先生の診療所の立地について、セミナーで取り上げさせていただいてもよろしいですかとお尋ねしたところ、快く承諾していただきましたので、次回はその先生の立地についてもお話したいと思います。

さて、今回は開業前にしなくてはいけない3の事項についてお話しました。

それは、開業動機を明確にして、自身の本音を把握することと、そして、冷静に自己と向き合い、自己分析を行うこと、そして、自己分析の上に、開業動機を踏まえたうえで、自分自身にも、対外的にも体裁の整った建前である経営理念を掲げ、これを柱に開業立地を選択すること。

この三つについてお話しましたので、次回はいよいよ具体的事例を参考に開業立地について、踏み込んだお話ができればと思いますので、次回、最終回ですが、ご参加の程よろしくお願いします。

本日もご清聴ありがとうございました。

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