意識の高い歯科衛生士であれば答えは明確！ネイルアートはOKか

きれいな指先は、いつでも女性の憧れです。歯科衛生士にとっても例外ではありません。私も、性格的に細かい作業が好きだと言う理由からネイルアートにも興味を覚え、必要な道具を一式揃えるほどの懲りようです。衛生士として働いていた時も、長期休日を利用しては楽しんでいました。すぐに落とすのは何とも忍びないのですが、患者の立場になって考えれば、歯科衛生士が派手なネイルをする事は決して好意的なものではありません。

稀な話ではありますが、女性歯科医の中でもネイルを施している姿を見かけたことがあります。それは数年前の学会での出来事でした。衛生士の中でも噂となり、注目の的となりました。たまたま、その歯科医院に勤務する歯科技工士の方と話す機会があり、歯科医のネイルアートについて伺うと、普段はしていないとの事でした。何故でしょうか…今日だけのネイルとは言え心情的に、あの歯科医には診て欲しくないと思う自分がいました。

歯科衛生士のインストラクターとして勤務していた時にも、実際にネイルをしている衛生士が一人いました。とは言っても、取れかけの真っ赤なネイルがグローブの下から覗く様な指先でした。初めて目にした時には、出血かと見間違える程でした。白衣の着方もだらしなく、髪型も不快な印象を与えるようなまとめ方でした。これは先ず、衛生士としての身だしなみから指導しなければいけないなと感じました。

シークレット求人多数・歯科医師・歯科衛生士の転職サービスはメディカルリンケージ

ネイルアートは歯科衛生士に重要な指先の感覚を鈍らせる恐れあり

医療現場は常に清潔を保たなければなりません。身なりのだらしなさが、医療従事者としての信用度を下げる要因になっていると自覚する必要があります。歯科衛生士に対する世間のイメージは、先ず清潔感が挙げられます。指導を任された衛生士には、彼女なりの言い分がありました。直接、患者の口に触れるわけではないから問題ないのでは？とのこと。この様な考え方は、時にチームの和を乱し大変危険です。

私が学生だった頃は、学校一スパルタな教師が抜き打ちで、よく学生の爪の検査をしていました。私たちは教師から「歯科衛生士の指先は目の代わりになる。だから爪は綺麗に切り、指に怪我をしない事。」と厳しく指導され続けました。臨床に出て、これがいかに大事なことか身にしみて分かりました。指先の感覚だけを頼りに歯周疾患と向き合わなければならないケースはたくさんあります。爪が少しでも伸びていると感覚が鈍るのです。

打たれ強い歯科衛生士は、取れかかったネイルをピンクに塗りかえてきました。さらに、アートもご丁寧に施しているではありませんか。これには呆れました。同僚に注意できる者はいませんでしたし、男性院長も目立たないネイルならばOKを出していました。これではもう、私の出る幕はありませんでしたから、あとは患者に委ねるしかなかったのです。そして案の定、口角にネイルのストーンが当たって痛いとクレームが出たのでした。

シークレット求人多数・歯科医師・歯科衛生士の転職サービスはメディカルリンケージ

ネイルケアの為の透明ネイルは許容範囲？歯科衛生士の身だしなみ

患者からの指摘で、この衛生士は気持ちを改めました。本来はその前に気付くべき事でしたが、彼女にとっては改善のきっかけになり良かったと思います。男性歯科医の中では、診療に差し支えのないネイルなら問題ないと考えている人も多いようですが、清潔感が印象的な歯科衛生士には、お洒落の一環でするネイルなど必要ありません。

それでは、患者に気付かれない様な透明なネイルで爪のお手入れをするのはどうでしょうか？ある時、院長からTEKを頼まれました。なかなか歯牙から外れない事に焦り、力一杯TEKを外そうとして一緒に爪を剥がしてしまった経験があります。今思い出しても、背筋がゾクゾクするような痛みでしたが、私の爪はもろく薄い為、度々このような問題が起きました。そこで先輩衛生士から、爪の栄養剤と補強のネイルを教えてもらいました。

しばらくすると、ボロボロだった爪も健康を取り戻しました。これはお洒落ではなく、身だしなみとして必要なネイルケアだと感じました。透明で艶のある爪はグローブの下からも響きませんし、外した時にも返って清潔な印象を与えるかもしれません。衛生士になりたての頃は、患者側の気持ちにまで神経が及ばない事もありましたが、自分に余裕が出てくる頃には視野も広がり、技術と共に接遇マナーも身につくはずです。

シークレット求人多数・歯科医師・歯科衛生士の転職サービスはメディカルリンケージ

• tweet
•