こんな歯科医院は今すぐ辞めたい。新卒歯科衛生士への対応が雑すぎる

新卒の指導は面倒…先輩衛生士の言葉に驚愕!

憧れだった歯科衛生士の資格を手にした私は当時、地元で手広く運営している歯科医院への就職を希望していました。なぜなら、一般歯科から小児、矯正まで幅広い診療科目に魅力を感じ、新卒の私にとっては多くの知識が学べると期待で胸が膨らんだからです。タイミング良く求人募集が出た時には、運命すら感じていました。意気揚々と履歴書を持参した日のことを、今でも鮮明に覚えています。

面接では、採用からの3ヵ月間は先輩衛生士がマンツーマンで指導にあたると聞き、大いに勉強できる環境だと期待で一杯でした。そして待ちに待った社会人デビューの日、最初の試練がやってきました。私たち新卒衛生士に対するスタッフの対応には目に余るものがあり、ロッカーやタイムカードの準備さえなく、洗濯物から他のスタッフが着た白衣を探し「これを着て」と手渡された時の衝撃は今でも怒りとともに思い出されます。

それでも好きな仕事ができると信じていました。歯科医院に慣れる為には雑用も大切な仕事と理解していましたが、3週間を過ぎても白衣の洗濯や掃除、スタッフの買い出しといった雑用ばかりで、衛生士業務は何一つさせてもらえませんでした。

積極的な質問と、雑用の合間にSRPの自主練習をしていましたが、医局で先輩衛生士が話す「指導が面倒くさい。」「適当に教えれば?」との内容に耳を疑いました。一緒にいた歯科医師の同調する笑いにもショックを受け、初任給を貰う前に退職を決意しました。

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尊敬できる衛生士の働く歯科医院を求めて転職を決める

退職願を提出した際、1ヵ月未満で去る私に向かって、院長やスタッフは口を揃えて我慢が足りないと言いました。我慢とは何を指すのでしょうか?私には理解し難い言葉でした。専門学校の同期は皆、衛生士としてやり甲斐のある歯科医院で技術を磨いているのに、自分は1ヵ月近くも無駄に過ごしてしまったと心から後悔していました。

そこで恩師を頼り、多くの衛生士が働く就職先をいくつか紹介して頂きました。どの歯科医院も比較にならないほど活気に満ち溢れた職場で、スタッフの生き生きとした眼差しが印象的でした。その中の1件に、面接前に診療を見学するよう提案してくれた歯科医院がありました。

診察中でありながら、院長自ら熱心に指導してくださいました。また衛生士は、レベルの高い技術を身につけていると、短い見学の中でも診療を通してわかる程素晴らしいものでした。その瞬間、「私の働く職場はここだ!」そう強く感じました。

面接では、なぜ1ヵ月で退職を決めたのかを当然のように問われました。正直に伝えると、院長はそっと私の履歴書を伏せ、それから静かに「よく1ヵ月頑張ったな」と独り言のように言いました。予想外の言葉に驚き、また嬉しくもありました。そして私はこの職場の一員として採用され、成長していくことを決めたのでした。

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歯科医院により衛生士の位置づけが大きく変わる

1ヵ月弱で退職することになった歯科医院では、衛生士は歯科助手と変わりない位置にいました。必死に勉強して得た国家資格にも関わらず、衛生士業務をすることなく辞めてしまいました。その理由は、新卒を教育するだけのスキルを持った衛生士が存在しなかった事が大きな要因だと思います。下を育てる時が、自分がさらに成長する瞬間だと言うことを、自分がキャリアを積む日々の中で実感しました。

転職先では毎日、衛生士として働いている実感がありハッピーで心地よい疲れを感じることが出来ました。歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、そして歯科助手の役割が明確で、それぞれが自分の仕事に誇りを持って取り組んでいました。その輪の中に患者が存在し、一丸となって治療に取り組む姿勢に心打たれました。

院長が「裸の王様」のようにワンマンな姿勢の歯科医院は意外と多く、意見を自由に交換できない雰囲気や、やる気のないスタッフのいる職場では自分の向上はあり得ません。さらに患者との信頼関係もうまく築けないでしょう。何故なら自分に自信が持てず、責任を持って指導が出来ないからです。

資格を活かすためには、衛生士を尊重してくれる歯科医師のもと、尊敬できる衛生士が勤務する歯科医院で働くことが理想です。それを知るためには、まずは1週間ほど診療の見学をする事をおすすめします。その後に面接を受け、医院の方針を理解した上で就職を決めると間違いが少なくて済むでしょう。

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