- Home
- センパイ歯科衛生士のアドバイス
- 歯科衛生士のボーナスはいくら?先ずは給与の詳細を知ろう
歯科衛生士のボーナスはいくら?先ずは給与の詳細を知ろう
衛生士って他の有資格者より賞与や平均月収が低いって本当?
誰しも、働く以上は高い年収を目指して必死に仕事をしています。衛生士になった人の中でも、資格を得れば職には困らず、月給も世間一般の女性よりは貰えるはずと期待していた人も少なくないでしょう。実際、自分のボーナスが平均的なのかを検索してみると、気になる世の女性のボーナス支給額がランキングとして目に留まります。しかしそれらは、参考に留める程度にしておいた方が良さそうです。
医療従事者の平均的なボーナスのランキングを調べてみると、残念ながら衛生士は決して高いとは言えません。有資格者でありながら、看護師や薬剤師のような認識度は低く、基本給の設定も業務内容に見合っているか疑問に感じる事もあります。多くの歯科医院では、年間2ヵ月分のボーナスを支給しているケースが多いようで、これでは高収入を期待するには無理がある額と言わざるを得ません。
私が長年お世話になっていた歯科医院では、年間2.5ヵ月分のボーナスが支給されていましたから、衛生士学生時代の同期の中では高い年収を得ていた事になります。しかし、就職したての若い頃には生意気に、もう少し貰っても良いのでは?と言う気持ちが正直ありました。この仕事は誰でも出来る職種ではありませんし、それだけプライドを持って勤めている訳ですから、全体的に見直されるべきだと思います。
賞与何ヶ月分の「からくり」に惑わされず給与の詳細をチェック
ボーナスとは雇用側に支払いの義務はなく、業績によって支給額が変動したり、賞与自体支給されなかったりするケースもあります。上場企業に勤めている場合、やはりボーナスの支給額は平均を上回るでしょう。私たち衛生士は、歯科医が経営する歯科医院に勤務している場合が多いですが、病院勤務や大手企業に勤める歯科衛生士と比較すると年収に差が出るのは仕方のない事かもしれません。
さらに同じ業務でも、地方都市よりも東京や大阪のような中心地の歯科医院の方が、ボーナスの支給額が多い傾向にあると言われています。ボーナスは、その金額で多い少ないと判断しますが、どのように算出しているのかを知れば、就職や転職を決める際にも役に立つと思います。
衛生士学校の恩師は就職活動中の学生によく、どちらの就職先かで迷ったら「先ずは基本給が高い歯科医院を選びなさい」と指導していました。それは、基本給をもとにボーナスや退職金を算出するケースが多いからで、年間賞与の支給月数が多いと支給額も高いと思っている学生が非常に多かったからです。幸い私の勤務していた歯科医院は、資格手当が少ない分、高い基本給が支給されていました。このアドバイスにより転職を決めました。
生涯、衛生士を続けていくなら賞与や給与だけで職場は決めない
もちろん、働くからには高い収入を得たいと思うのは当然の事です。しかし仕事をしていく上では、お金には変えられない事もたくさん存在します。ストレスフルな職場で身体を壊してまで働く必要はありませんし、やり甲斐を求めて転職する事もキャリアを積む上では必要な事かもしれません。
私自身、衛生士を選んで良かったと思えた事は、一度離職しても自分にその気があれば、いつでも衛生士として復職できると実感したからです。衛生士として着実にスキルアップしていましたが、尊敬する院長の影響を受け、海外で勉強する事を決意し退職に至りました。その際、基本給が多かった事やキャリアを考慮して退職金が支給されました。この金額を手にした瞬間、今まで自分がしてきた仕事の重みを実感したのを覚えています。
学生時代の友人には、年間3回もボーナスが支給される歯科医院や、支給月数が4ヵ月と提示する職場に勤務している人も少なからずいます。それ自体を聞けば高い支給額を想像しますが、その様な場合はフタを開ければ基本給が低く、働く衛生士にはデメリットとなるケースが少なくありません。雇用主が従業員の事を大切に考えている職場なら、給与の詳細は見直されるべき事だと思います。