医院開業前に考えておくべき、先生が理想とする住環境【Ⅱ:開業前自己分析とマクロ立地選定6/8】

さて、チェックできましたでしょうか?
では、次の質問です。これは、先生が開業後住みたい生活環境についての質問です。
田舎、郊外、都会。あまり明確な定義はありませんが、例えば、鳥取県や岡山、広島などの瀬戸内海に面した小さな町、輪島塗で有名な能登半島ののどかな港町を連想してみてください。
それは田舎に該当します。次に、このへんの近場で例えますと、高槻市、箕面市、兵庫県でしたら姫路市、加古川市などの大都市のベッドタウンは郊外に該当します。
ですから、近畿圏の住宅地はだいたいこの郊外に該当すると思って下さい。イメージとしては都心から電車、車などでおおよそ1時間くらいまでの住宅地などです。
次に、都会です。これは、大阪市内、神戸市内など、政令指定都市程度の大きさの街を想像してください。あるいは地方では、その地方の中心となる都市です。例えば、北陸であれば金沢市、新潟市などです。
なぜ、こんなことを聞くかといいますと、住環境は当然開業医なのですから、診療所からあまりに距離があると通勤が大変で、通勤に時間がかかると何かあったときにすぐに対応できないだけでなく、通勤自体がストレスになります。
しかし、一度開業したら、そうやすやすとは職場を変えることはできなくなりますから、自分自身の住みたい環境を考えることは、実はとても重要なことなのです。また、自分自身だけではなく、家族のことも考えましょう。
たとえば、奥様は毎週末、百貨店での買い物が大好きで、先生が必死に歯を削っている間に、高島屋や三越で御買物三昧だとすると、とてもではないですが、田舎(例えば島根県など)に引っ越した日には、奥様のご機嫌もすこぶる悪くなり、夫婦仲に暗雲が立ち込めることでしょう。
このように、ご家庭に一人でも小さなマリーアントワネットが同居しておられる場合など、この住環境については熟慮が必要です。
さて、次に住居の形態です。これはちょっと立ち入った質問ですが、先生は将来、どんな「お家」に住みたいですか?あるいはもう住宅ローンを組んで持ち家をお持ちかもしれません。
これも、ご自分の理想とする住環境について、チェックしてください。
さて、これまた立ち入った質問で申し訳ないのですが、先立つものといえばやはり現金な世の中ですから現金が必要なわけで、これは先生の医院規模や開業形態を考える上では避けては通れない項目ですので、この質問に関しては御隣との相談は必要ないかと思いますので、該当する項目にチェックしてください。
さて、次は院内の内装や機材などです。ここに書いてある選択肢以外にもたくさんあるでしょうが、今回はこの4つだけです。もし該当するものがあれば、すべてにチェックしてください。
ただし、当然待合室は広いに超したことはないですし、スペースも広い方がいいに決まっているわけですから、これも、どうしても必要だと思う項目にだけチェックするようにお願いします。
さて、⑤は自費について、⑥は一日に診る患者の数について、⑦は一週間の休診日の日数について、⑧は午後診の終わる時間について、⑨は勤務医の雇用についてですが、先生のお気持ちで、自身の理想とする診療スタイルにチェックをお願いします。
さて、チェックできましたでしょうか。これで自己分析シートの記入はおしまいです。